天然毛は含みの良さと毛先のまとまり力が抜群。
かつ滑らかでコシがあり、まさしく「天然の宝物」です。
毛の種類ごとに毛質が異なり、
その特徴を最大限に活かした模型用の筆を作りました。
天然の毛なので溶剤への耐久性は弱いものの、
水性塗料との相性は抜群で、その描き心地の良さはクセになります。
ぜひ天然毛ならではの上質な描き味をご体感ください。
使う場面で選べる9種の天然毛!
鼬毛(ユウモウ)
しなやかで毛先のまとまりが良く、
扱いやすいため思い通りに描きやすいです。
様々なバリエーションの筆先で場面に応じて選べます。
麝香(ジャコウ)
毛先がとても鋭く、弾力が強いです。狙った場所を塗りやすく、細かな塗り分けにとても向いています。
栗鼠毛(リスゲ)
繊細で柔らかな毛なので筆運びや塗料含みが良く、描き味が柔らかです。
羊毛(ヨウモウ)
わずかにウェーブがかかった毛で、適度に弾力があり、柔らかで保水性にも優れています。
神ふで 天然毛 専用キャップ
筆の保管や持ち運びに便利な、神ふで天然毛の筆先を保護するアルミキャップです。
適度に湿気をコントロールする通気穴が開いており、カビや腐敗の発生を抑えつつ、乾燥による筆先の傷みを防ぎます。
2018年の初登場から「神ふで」はずっと人工毛(PBT毛)を使用してきました。
PBT毛の性能の良さもありますが、年々、良質な天然毛が採れなくなっていくのがわかっていたからです。
しかし、良質な天然毛ならではの極上な描き心地を知っている身としては、天然毛の筆を作りたいという想いはずっとありました。
なので、思い切って、天然の毛が採れなくなる前に作ってみました。
毛の種類ごとのコシや含みなどの特徴を生かし、塗る場面に合うような筆先形状に仕上げてあります。
溶剤系の塗料だと毛が痛みやすいので向いていませんが、水性塗料なら思う存分、天然毛の極上な使用感を堪能できます。
ぜひ皆さんにも、良質な天然毛ならではの、描き味の良さを体感していただきたいです。
神ふで天然毛は、いま集められる限りの良い毛を集めて作りました。
しかし、やはりたくさんは作れなかったので、製造数に限りはあります。
売り切れの際はご容赦ください。
開発担当
Q&Aコーナー
🆀なぜ天然毛は有機溶剤で傷みやすいの?
🄰毛の80%以上はタンパク質でできており、残りの十数%は水分、さらに数%はCMC(細胞膜複合体)という脂質でできています。
CMCは毛の細胞同士の接着剤としての役割と、毛の中の水分や栄養分の流出を防ぐ役割があります。
有機溶剤はタンパク質を溶かすことはありませんが、脂質は溶かしてしまいます。
CMCがなくなると、毛の細胞が剥がれたり栄養分が流出し、毛が傷んだ状態になります。
🆀天然毛はアルカリ性に弱いって聞いたけど本当?
🄰天然の毛の成分の大半はケラチンというタンパク質でできており、タンパク質はアルカリで分解されます。
なので、強いアルカリ性の液体には浸さないようにしてください。
また、毛の表面はキューティクルというウロコ状の組織で覆われていますが、このキューティクルは酸性で「閉じ」、アルカリ性で「開く」という性質があります。
キューティクルが開くと毛の内部に水が入りやすくなり、侵入した水によって毛を形作っている水素結合が外れてしまうため毛が脆くなります。
⚠注意事項
・天然の毛はラッカーなどの溶剤で傷みやすいです。描き味の良い状態を長持ちさせるため、水性の塗料のご使用をお勧めします。
・天然の毛なので強いアルカリ性の液体に浸さないでください。毛のタンパク質が分解されて傷みます。
・柄の部分に溶剤やクリーナーが付かないようにお気をつけください。これらの液体が付着すると柄の黒色が落ちます。
・製造数に限りがあります。売り切れの場合はご容赦ください。
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