神ふで 知識コーナー
ぜひ知っておいていただきたい神ふでの知識や、使い方などをまとめています。
毛先をカットしていないから毛の先端まで繊細!
神ふでの筆先形状は、毛先をカットせず、職人が1本1本毛の長さを整えることで生み出しています。
そのためすべての毛の先端が尖っており、これが繊細な使い心地を生み出します。
筆先の太さ・長さと塗布力・吸水力の関係
細く短いほうが細かな描画がしやすいですが、塗料と水分が早く尽きるので頻繁に補充する必要があります。
逆に、筆先が太く(毛の本数が多い)長いほど、細かな描画はしづらくなりますが、吸水力と塗布力(長い時間描ける)は増します。
毛の根元が曲がった筆の直し方
特殊加工のPBT毛により、筆の根元から曲がってしまった毛でも、90℃以上のお湯で元の形に戻せます。
お湯を使って筆を真っすぐな状態に戻す方法を紹介します。
お湯に漬ける前に、筆の汚れは取り除いておきましょう。
※90℃以上のお湯を使用するので、やけどに注意。
❶耐熱容器に90℃以上のお湯を入れ、曲がった筆の筆先を10秒程度漬ける。
❷お湯の入った容器の壁を利用して、毛の曲がっている部分を真っすぐにする。
❸真っすぐの状態を維持しながら壁に沿って筆を引き上げる。
❹引き上げた筆の根元が真っすぐになっているのを確認し、乾燥させたら終了。
※毛が寿命の場合、直らないことがあります。
※作業中にお湯がぬるくなってしまうとうまく直らないので注意。
ラッカー塗料でうまく筆塗りするコツ
下地を泣かさず筆ムラができにくい筆塗り法を紹介します。
ここではコトブキヤ「フレームアームズ 三二式伍型 漸雷」を例に塗装します。
© KOTOBUKIYA
❶まず、溶剤を筆に染み込ませる。
❷塗料をパレットの上でよく混ぜて最適な濃度にする(垂れずにちょうどいい具合に筆に吸い込まれる濃度)。
❸筆で撫でるように塗るのではなく、穂先の塗料を置いていくように塗っていく。このように塗ることで、下地が泣くこともなく、筆のスジも付かない。
❹置いた塗料が乾かないうちに次々と穂先の塗料をつなげていき、面を一気に塗り上げる。面を塗り上げたら、表面張力で塗膜が平らになるのを待つ。乾くまでは塗り重ねないこと。
※塗料の濃度に常に気を配る。垂れずに、かつ、筆に吸い込まれる濃度にする。
※塗っている最中に筆の毛が少しでも固まりそうだったら、いったん筆を洗い、改めて❶からスタートする。
❺先に塗った面が乾いたら、❶~❹の要領で塗り重ねる。目的の色味になったら筆塗りは完了。
※最後にトップコートなどを吹くことで、さらにきれいな塗装面になる。